リフォーム研究室

閉じる カテゴリーを表示する

キッチンの換気扇(レンジフード)の交換時期・交換費用は?種類や掃除方法も紹介

キッチンの換気扇は毎日使用するものですが、経年で劣化し故障することもあります。
「換気扇の寿命はどのくらい?」「交換にかかる費用は?」と、換気扇のメンテナンスについて気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では換気扇の交換時期や交換費用のほか、換気扇を長持ちさせる掃除のコツについても紹介します。

キッチンの換気扇(レンジフード)の交換時期は

使用頻度やお手入れの仕方にもよりますが、キッチンの換気扇は約10年に1度の交換が望ましいとされています。

大きな異常がない場合「10年以上経っているけど、このまま使っていてもいいのでは?」と考える人もいるかもしれません。
しかし製品の耐用年数が10年であることも多く、突然の故障や思わぬ事故を避けるためにも、換気扇は10年を目安に交換しましょう。

キッチンの換気扇(レンジフード)の交換費用は?

換気扇の交換費用は一般的に、換気扇の本体価格と交換の作業費用の合計金額になります。
本体価格は換気扇の種類や性能によって異なりますが、一般的な目安は次のとおりです。

換気扇の本体価格の目安

キッチンの換気扇は大きく2種類に分けられ、それぞれ価格帯も異なります。


【プロペラファン】扇風機タイプ

・本体価格の目安:5千~1万円前後

プロペラファンは扇風機の羽のような形状で、昔から普及している換気扇です。
外壁と接している壁に取り付けるシンプルな構造で、直接外に排気ができるため換気能力が高いという特徴があります。
ただし外からの影響を受けやすく、風が強い日は排気機能が下がるというデメリットもあります。


【シロッコファン】レンジフードタイプ

・本体価格の目安:5~20万円前後

換気扇とフードが一体になった「レンジフード」と呼ばれるタイプに取り付けられているファンがシロッコファンです。
細い羽がたくさんついた回し車のような形状で、レンジフードの内部に設置されており、外からは見えない構造になっています。
シロッコファンはダクトを通して排気をするため、外壁に接していない場所でも設置が可能です。
プロペラファンと比べて排気量はやや劣りますが、外部の影響を受けにくいため換気能力は安定しています。

換気扇の交換費用の目安

・プロペラファンの交換費用の目安:2万円前後
・シロッコファンの交換費用の目安:5~8万円前後

換気扇が高性能であればあるほど、交換費用の総額は高くなります。
また現場の状況によっても金額は異なるため、細かい費用を知りたい場合は見積もりを依頼しましょう。

レンジフード交換前に知っておきたい知識

最近の住宅では、シロッコファンのレンジフードが多く採用されています。
そこでここからは、レンジフードを交換する前に知っておきたい基本知識について紹介します。

レンジフードの種類

レンジフードはキッチンのタイプに応じて、大きく3つの種類に分けられます。


壁付けレンジフード

壁付けレンジフードは、主にI型キッチンやL型キッチンに採用されているフードレンジです。
取り付けが比較的簡単なので、工期が短く、他の2つのタイプに比べて費用も抑えやすいのが特徴です。


横壁付けレンジフード(サンドマントル)

横壁付けのレンジフードは「サンドマントル」とも呼ばれており、キッチンの側面に取り付けます。
主にペニンシュラキッチンで採用されているタイプです。
レンジフードが壁に隠れることなく、オープンに見えるので、デザイン性の高いものを選ぶのがおすすめです。
ただし、壁付けレンジフードに比べると、工期が長くなりやすく、費用も高い傾向にあります。


天吊型レンジフード(センターフード)

天吊型のレンジフードは「センターフード」とも呼ばれており、キッチンの天井から吊り下げるように設置します。
主にアイランドキッチンで採用されているタイプで、洗練されたデザインや、広範囲を換気できる機能性の高さが特徴です。

その分、壁付けレンジフードや横壁付けレンジフードよりも価格が高く、工期も長くなりやすいのが一般的です。

レンジフードの横幅サイズ

レンジフードの横幅サイズは、下記3タイプの規格があります。

・横幅60cm
・横幅75cm
・横幅90cm

レンジフードの取り付けサイズに関しては、使用しているコンロの横幅よりも大きいタイプを設置することが消防法で定められています。
レンジフードの交換を行う場合は、現在設置されているレンジフードと同じ横幅サイズのものを選びましょう。

レンジフードの取り付け高さ

レンジフードの取り付け位置に関しても、建築基準法と消防法により、以下のように定められています。

・建築基準法:コンロからレンジフードの下端までの高さは100cm以下
・消防法:コンロからレンジフードのグリスフィルターまでの高さは80cm以上

つまり、コンロからレンジフードまでの高さが80~100cmになるように設置する必要があるのです。

便利な機能付きのレンジフード

プロペラファンタイプの換気扇に比べて、機能性が高い製品が多いレンジフードですが、換気機能以外にもさまざまな機能が搭載されているものがあります。

例えば、自動で風量を調節するタイプや、コンロと連動して自動的にスイッチが入るタイプ、自動的にファンの掃除ができるタイプなどがあります。

使用頻度やライフスタイルに合わせて、多機能なレンジフードに交換するのもおすすめです。

レンジフードの交換は自分でできる?

レンジフードの交換を、自分で行うのはおすすめできません。

レンジフードには、電源コード式と直結式の2タイプがありますが、直結式の場合、交換工事を行うためには電気工事士の資格が必要です。

また集合住宅などでは、レンジフードのオン・オフと連動する給気連動シャッターが設置されているケースがあり、この場合も電気工事士の資格が必要な配線工事を行うことになります。

その他、レンジフード交換に伴うダクト工事には、専門的な知識や技術が必要です。
思わぬ事故やケガを防ぐためにも、レンジフードの交換は専門のリフォーム会社に依頼しましょう。

キッチンの換気扇(レンジフード)の交換はリフォーム会社へ依頼

10年経っていなくても「音がおかしい」「換気力が落ちた」という場合は、リフォーム会社へ相談することをおすすめします。

換気扇は毎日使うものです。
掃除やメンテナンスをしていても、故障することもあります。
故障したまま使い続けると、思わぬ事故につながることもあるため「おかしいな」と思ったら、リフォーム会社に相談し、修理や交換の提案をしてもらいましょう。

キッチンの換気扇はつけっぱなしでもOK?

料理をするたびに、つけたり消したりしている換気扇。
「つけっぱなしにしておけばいいのでは…」と思ったことはありませんか?

実は換気扇には使うたびにつけるタイプと、つけっぱなしでもOKなタイプがあります。

個別換気扇は使うときだけつける

コンロの上に取り付けられている換気扇は、キッチンのみの換気をおこなう個別換気扇であることが多いです。
個別換気扇として使われる場合は「必要なときにつける」が正解です。

長時間の連続使用に対応していない製品もあり、つけっぱなしにしていると故障の原因になることがあります。
匂いや煙が気になる料理中は使用して、料理が終わったら消すようにしましょう。

24時間換気システムを兼ねている換気扇はつけっぱなしでOK

24時間換気システムは、24時間家の換気をおこなう空気循環システムです。
各部屋の吸気口より外気を取り込み、家の中を循環したあと外に排気される仕組みで、基本的にはつけっぱなしにしておきましょう。

近年の住宅は気密性が高いため、建築材料などから発生する化学物質が部屋にたまることもあり、シックハウス症候群を引きおこす懸念がありました。
法改正によって2003年7月1日以降に建てられた新築物件には、シックハウス症候群を予防するために24時間換気システムの設置が義務づけられています。

換気扇の掃除で故障を防ごう

換気扇は油分を含んだ煙や空気中のホコリが付着して、汚れやすい場所です。
汚れの蓄積は突然の故障や換気扇の寿命を縮める原因にもなります。
キッチンの換気扇を安全に長く使うためにも定期的な掃除は必須です。

レンジフードで掃除が必要な場所は「シロッコファン・フィルター・フード」の3ヶ所です。
プロペラファンでは、羽を含めた本体すべてを掃除しましょう。

レンジフードタイプの掃除方法

レンジフードの掃除に必要な道具は、次のとおりです。

● シロッコファン専用ブラシ(なければ細めのブラシや歯ブラシで代用)
● シロッコファンが浸かる大きさの桶やバケツ
● アルカリ性洗剤や重曹など(油汚れなど酸性の汚れに効果的)
● ゴム手袋
 

【シロッコファンの掃除手順】

1. シロッコファンのカバーを外す
2. フィルターを取り外し、中央のネジを緩めてファンを取り出す
3. 40~60℃くらいのお湯を張ったバケツにシロッコファンを浸ける
4. 3にアルカリ性洗剤を入れて20~30分程度浸け置きをする
5. ブラシで羽の油をこすり落とすお湯ですすぎをおこない、乾拭きで仕上げる

アルミ製のシロッコファンの場合、アルミ素材専用の浸け置き洗剤を使用してください。
アルカリ性洗剤を使用するとサビの原因になることがあります。

シロッコファンの掃除のコツは、熱めの湯とたっぷりの洗剤で、しっかり汚れを浮き上がらせることです。
1回の作業で汚れが落ちきらないときは「浸け置き→ブラシでこする」を数回繰り返すか、洗剤の量を増やしてみましょう。

ファンを浸け置きしている間に、フード本体の拭き掃除をすると時短になります。
洗剤を含ませたスポンジで、フードの外側と内側の汚れをやさしくこすります。
濡れた布巾でしっかり洗剤を拭き取ったあと、乾拭きで仕上げましょう。
 

【フィルターの掃除手順】

換気扇のフィルターは油汚れがつきやすく、こまめな掃除が必要です。
アルカリ性洗剤のほか、家庭にある「重曹」でも簡単に汚れを落とせます。
今回は重曹を使った掃除方法を紹介します。

1. フィルターを古新聞などの上に置く
2. フィルターの油汚れが隠れるくらいたっぷりと重曹を振りかけ、2~3時間ほど放置する
3. 乾いた布やスポンジで重曹を拭き取る(この際に油汚れも一緒に落ちる)
4. お湯ですすぎ、乾拭きで仕上げる

時間がないときは、アルカリ性洗剤を使った掃除がおすすめです。
フィルターにまんべんなく洗剤を吹きつけ、10分程度経ってからスポンジでこすり洗いをしましょう。

プロペラタイプの掃除方法

プロペラタイプは構造がシンプルなので、取り外す手間もかかりません。

1. フィルターを外し、スピンナーと呼ばれる羽の中心部分を緩めてプロペラファンも取り外す
2. パネル(外枠)を手前に引っ張って外し、パネル下部についている「油だまり」も外す
3. 40~60℃くらいの湯を張ったバケツにプロペラファン・パネル・油だまり・フィルターを浸ける
  (汚れがひどい場合、フィルターは別浸けでもOK)
4. 3にアルカリ性洗剤を入れて20~30分程度浸け置きをする
5. やわらかいスポンジで羽やパネルの汚れをこすり、お湯ですすいだあと乾拭きで仕上げる
6. フィルターは傷つきやすいため、お湯ですすぎながらやさしく汚れを落とす

スピンナーの接続部である本体軸棒には、潤滑剤が塗布されています。
この部分を丁寧に拭き取ると羽の取り外しが困難になることもあるため、掃除をしたあとは、必要に応じてグリースなどをつけておきましょう。 

まとめ

キッチンの換気扇にはプロペラファン(扇風機タイプ)とシロッコファン(レンジフードタイプ)の2種類があります。

どちらも10年が耐用年数の目安であり、定期的に正しい方法で掃除をすることが大切です。
汚れた換気扇を使い続けると、室内に臭いがこもったり、油が周囲の壁に付着して汚れやシミの原因になったりします。

故障の際は修理の依頼もできますが、新しく交換したほうがお得な場合もあります。
換気扇の調子が悪いと感じたら、リフォーム会社に相談しましょう。
静岡県西部のリフォーム・リノベーションなら、信頼と実績で選ばれる遠鉄のリフォームへ。
戸建・マンションのキッチン・ユニットバス・トイレ・洗面など、住まいのあらゆるお悩みに確かな技術と魅力的なプランでお応えします。

■リフォーム施工事例を見る
https://www.entetsureform.com/works/
■お客様の声を見る
https://www.entetsureform.com/works/

こんな記事も読まれています