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お風呂の暖房は後付けできる?気になる電気代・設置の注意点とは?

心身ともにリラックスできるお風呂タイム。
しかし浴室が寒いという理由から、入浴そのものがストレスになってはいないでしょうか。
浴室が寒すぎると、急激な温度変化により「ヒートショック」と呼ばれる健康障害がおこる危険もあります。

この記事では、冬場に役立つお風呂の暖房について解説します。
浴室暖房は後付けできるのか、気になる電気代や、乾燥機との違いについても説明しています。

お風呂が寒い!暖房は後付け可能?

お風呂が寒いと、入浴自体が億劫になってしまいます。
そこで便利な設備が「浴室暖房」です。

浴室暖房は既存のお風呂に後付けが可能ですが、浴室の形状によっては設置できないこともあります。
それぞれのケースについて、順にみていきましょう。

浴室換気扇があればお風呂の暖房は後付けできる

お風呂の天井に換気扇がついていれば、暖房機は後付け可能です。
天井に換気扇があるということは、すでに電気配線と換気ダクトが備わっているということです。
既存の配線とダクトを使用すれば、簡単な工事だけで暖房機を取り付けられるケースが多いでしょう。

浴室暖房の商品価格は、暖房機の種類や性能によって異なります。
浴室暖房には「電気式」と「ガス温水式」の2種類があり、電気式よりもガス温水式の方がやや高額です。
一般的な暖房機の価格は、およそ3万円前後が目安です。
浴室乾燥暖房機(衣類乾燥などができるタイプ)だと10万円前後、ミストサウナやプラズマクラスター機能搭載型といった多機能タイプは20万円を超えるものもあります。

工事費については、設置する条件によって変わるので、まずはリフォーム会社に確認しましょう。

お風呂の暖房の後付けが難しいケース

お風呂のタイプによっては、暖房機の後付けが困難なこともあります。
設置が難しいケースについては、次のとおりです。

 

換気扇がついていない場合

浴室暖房は、既存の換気扇の位置に取り付けます。
そのため浴室に換気扇自体がついていない場合、暖房機の設置は簡単ではありません。

しかし換気扇がない浴室でも、設置できるケースもあります。
この場合は新たに壁に穴を開け、電気配線や換気ダクトの工事が必要です。
リフォーム会社に詳しい工事内容や費用を確認しましょう。

 

換気扇と照明の位置が近い場合

換気扇のすぐ側に照明がある場合、暖房機を設置できないことがあります。
互いの位置が近すぎると、暖房の熱で照明器具が溶けてしまう可能性があるためです。

この場合は新たに回線工事をすれば、別の場所に取り付け可能なケースもあります。
既存の換気扇と連動可能な製品もあるので、一度リフォーム会社に相談してみましょう。

 

浴室暖房(換気扇)を設置するスペースがない

浴室暖房の取り付けには、フラットな面が必要です。
浴室の天井がドーム型や凸凹形状の場合は、暖房機の設置は難しいでしょう。
ドーム型でも、平らな部分が一定面積あれば取り付けは可能です。

暖房機の後付けは、窓の位置によっても左右されます。
例えば窓の上に設置する場合は、天井までのスペースが不足していると取り付けできません。
ただし、横方向の障害物については回避できるケースもあります。
製品によっては、ダクトに繋ぐ穴が「左右・真ん中」と複数並ぶタイプもあります。
このタイプは設置場所によって使用する穴を選べるため、ほとんどの場合取り付けが可能です。

お風呂の暖房の電気代はどれくらい?

冬の入浴を快適にする浴室暖房ですが、気になる電気代はどのくらいでしょうか。
製品によって異なりますが、1回の入浴にかかる電気代は50円前後が目安のようです。
一例として、LIXILの浴室乾燥暖房機(UFD-110A・210A)の電気代を見てみましょう。

【1時間にかかる電気代の目安】
電圧 入浴前暖房 入浴中暖房
100V 約34円 約32円
200V 約60円 約57円
(※電気代27円/kWhで換算、参考:LIXIL

入浴前に30分と入浴中に1時間使用した場合の電気代の目安は、100Vで約49円、200Vで約87円です。
1ヶ月の電気代は、100Vの場合1,500円程度になります。

お風呂の暖房と乾燥機、どう違うの?

浴室の暖房と乾燥機について、機能や役割を混同していませんか?
どちらも温風をだすことに変わりはありませんが、目的に合わせて仕組みが異なります。 

浴室暖房の機能

浴室暖房は、浴室を暖めたいときに使用します。
寒い浴室に温風を送り出すことで、冬でも快適に入浴できます。

浴室乾燥機の機能

浴室乾燥機は、洗濯物を乾燥させるために使用します。
温風を浴室内に循環させて、洗濯物をカラリと仕上げてくれます。
暖房と違う点は、乾燥機は湿った空気の排出もしてくれるところです。

浴室暖房乾燥機の機能

浴室暖房乾燥機には、浴室暖房と浴室乾燥両方の機能が備わっています。また、浴室暖房乾燥機を「浴室暖房」や「浴室乾燥機」と呼ぶことも、珍しくありません。

暖房・乾燥以外に、涼風機能や24時間換気機能、洗濯物乾燥機能など、多様な機能が備わっている製品もあります。

浴室暖房を取り付ける際の注意点

浴室暖房を取り付ける際には、2つの注意点があります。

分電盤が空いているかどうか

1つ目は、分電盤の空き状況です。
浴室暖房はコンセントを挿して使用するのではなく、分電盤から電源を確保します。
そのため分電盤に空きがなくては設置できません。

すでに分電盤がいっぱいになっている場合は、増設工事が必要です。
ブレーカーのボタンの中に、空白のスイッチがあれば分電盤に空きがあります。

浴室暖房の後付け工事をする際は、あらかじめ確認しておきましょう。

換気口の数に対応した製品を選ぶ

2つ目の注意点は、換気口の数です。
お風呂の換気口は、その他の部屋の換気口と、共有していることがあります。
後付けで浴室暖房を設置する場合、共有している部屋の数に合わせた製品を選ばなくてはなりません。

ご自身での判断が難しい場合は、取り付け業者に確認をしてもらいましょう。

浴室暖房をDIYで後付けできる?

浴室暖房をDIYで後付けするのはおすすめできません。

浴室暖房の設置には、電気工事士の資格が必要です。
素人が自己判断でDIYしてしまうと、漏電や事故に繋がる可能性があります。

また、設置の際には天井や壁に穴を開けなくてはなりません。
寸法を間違えたり失敗をして他の部分を傷つけたり、といった危険性もあるでしょう。
その結果、最終的に業者に依頼をしなくてはならないケースも考えられます。

安全性と余分な出費を防ぐためには、あらかじめプロの業者に依頼したほうが安心です。

浴室暖房の電気代・ガス代の節約方法

浴室暖房の電気代・ガス代を節約するためには、お風呂の温度を下げないことが大切です。

入浴前にお湯のシャワーでお風呂場全体を温めておきましょう。
湯船の蓋を開けて、熱をお風呂場全体に行き届けるのも効果的です。

フィルターのお手入れの頻度も、電気・ガス代の削減には大切な要素です。
フィルターにほこりが溜まっていると、暖房の熱が届きにくくなります。
浴室暖房の効率性を上げるために、月1回はフィルター掃除をしましょう。

お風呂の暖房でヒートショック対策

寒い季節の入浴は「ヒートショック」に注意が必要です。
ヒートショックは急激な温度差による血圧変動が原因で、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす現象です。

暖かい部屋から寒い浴室へ移動して、湯船に浸かったときなどに起こりやすいです。
浴室をあらかじめ暖房で暖めておくと、ヒートショックの予防につながります。

暖房機能以外もある!リフォームでできるお風呂の寒さ対策

浴室の寒さ対策は、暖房だけではありません。
ユニットバスへのリフォームや、浴室の窓や床のリフォームでも寒さが緩和できます。

ユニットバスにリフォーム

寒さ以外に浴室の古さも気になるときは、ユニットバスへのリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
一般的な在来工法の浴室は、モルタルにタイルを貼って仕上げています。
断熱材が不十分だと、床や壁から冷えが伝わり寒さを感じやすいです。

一方ユニットバスは、完成した既製品を浴室に丸ごとはめ込む仕様です。
浴室の壁が二重構造になるため、冬でも寒くなりにくいという特徴があります。

浴室の窓をリフォーム

浴室の寒さ対策には、窓のリフォームも効果的です。
1枚窓は外気の影響を受けやすく、浴室内の気温が下がる原因になります。
「複層ガラス窓にする」「内窓をつける」などすれば、断熱性が高くなり寒さを軽減できます。

浴室の床をリフォーム

浴室に足を踏み入れたときの「ヒヤッとした感じが苦手」という人は多いでしょう。
素足に直接触れる床が冷たいと、寒さをより強く感じてしまいます。
この場合は、浴室の床をリフォームするという方法もあります。

浴室のタイルは、ヒンヤリ感を軽減した製品も多く発売されています。
床をリフォームするときは、安全性と機能性にすぐれた製品を選びましょう。

まとめ

浴室が寒いとリラックスできないだけではなく、ヒートショックを引き起こす原因にもなります。
暖房機は後付けできることがほとんどですが、浴室の形状によっては難しいケースもあるようです。

暖房機が設置できなくても、ユニットバスへのリフォームや、窓・床のリフォームでも寒さ対策は可能です。
浴室暖房でお悩みなら、信頼できるリフォーム会社に相談してみましょう。
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