「相続した空き家をリフォームしたい」「マイホーム用に空き家を購入して、フルリフォームしたい」と考えた際に、気になるのはリフォームにかかる費用ではないでしょうか？

空き家のリフォームは、一般的な住宅のリフォームよりも大がかりな工事が必要になるケースも少なくありません。費用を抑えるために、補助金や助成金の利用も検討したいもの。

そこで、この記事では、空き家リフォームにかかる費用や補助金、助成金について詳しく解説します。空き家リフォームの事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

空き家のリフォームの目的は、主に以下の3つです。

・自宅にするため
・賃貸物件として活用するため
・売却するため

相続した実家や購入した空き家をリフォームし、自宅や賃貸住宅として活用するケースは少なくありません。また、相続した実家をリフォームし、売却して手放すことを検討している人も多いでしょう。

それぞれの目的に応じて、必要となるリフォーム工事の内容は異なります。

例えば、自宅として活用する場合は、老朽化した設備や内装のリフォームだけではなく、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りへの変更が必要になるかもしれません。

また、賃貸物件や売却のためであれば、ターゲット層が使いやすい設備や内装、間取りをリサーチしておくことも大切です。さらに、賃貸物件や売却を検討している場合は、自宅としてのリフォームとは予算の考え方も異なるでしょう。

空き家リフォームを検討する際は、最初にリフォームの目的を明確にしておくことが大切です。

空き家リフォームの費用相場は、工事の規模や内容によって大きく異なります。

ここでは、住まい全体をリフォームするフルリフォームと、部分的なリフォームをする場合に分けて、費用相場を解説します。

一般的な戸建て住宅の空き家をフルリフォームした場合の費用相場は、1,000万〜1,500万円からです。延べ床面積や設備のグレード、間取り変更の内容によっては、2,000万円を超えるケースもあります。

空き家でも築年数が比較的浅く、管理状態が良ければ、部分的なリフォームで住む場合もあります。

例えば、水回り設備の入れ替えや壁紙・床材の張り替えといった内装リフォームが一般的です。また、外壁塗装や屋根塗装などを同時に行うことで、外観も一新できます。

 

工事内容	費用相場
水回り設備4点の入れ替え （キッチン、トイレ、お風呂、洗面所）	100万円〜200万円
壁紙の張り替え	1,500円〜2,000円／㎡
床材の張り替え （フローリングの張り替え）	2.5万円～4.5万円／畳
外壁塗装	70万円～
屋根塗装	70万円～

空き家となった実家などを「今は誰も住んでいないから」といった理由で、放置してしまうと、次のようなリスクが高まります。

・固定資産税が高くなるリスク
・倒壊のリスク
・不法投棄や犯罪の温床になるリスク

とくに、放置している空き家が「特定空家」に認定されてしまうと、固定資産税の軽減措置が受けられなくなり、税額が6倍になってしまう可能性があります。特定空家とは、適切な管理が行われていないことで、倒壊などの恐れがあり、衛生面や安全面でも不適切である空き家のことです。

また、2023年12月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が改正されたことで、特定空家だけではなく「管理不全空家」も固定資産税の軽減措置の対象外となり、税額が上がってしまう可能性も高まりました。

また、空き家を放置していると、建物が倒壊して近隣に被害を与えてしまったり、不法投棄や犯罪の温床となるリスクも高まります。

空き家をリフォームすることで、前述した「空き家を放置するリスク」を軽減することが可能です。

リフォーム後、適切な管理をしていれば、特定空家や管理不全空家に指定される可能性も低く、固定資産税も抑えられるでしょう。加えて、リフォームをすることで空き家の資産価値が高まり、売却や賃貸として活用し、利益を出すこともできます。

放置している空き家がある場合は、まずは信頼できるリフォーム会社に相談しながら、リフォーム後の活用方法も視野に入れて検討することが大切です。

空き家をリフォームすれば資産価値が高まり、マイホームとして住んだり収益物件として活用できたりするというメリットがわかっていても「なるべくリフォームにかかる費用は抑えたい」とお悩みの人も多いはずです。

そこで注目したいのが、空き家リフォームで活用できる補助金や助成金制度です。

空き家リフォームで活用できる補助金や助成金は、主に自治体が運営しています。年度によっても補助金や助成金の実施の有無は異なるため、各自治体のHPや窓口で確認することをおすすめします。

ここでは、一例として、静岡県で実施されている補助金・助成金について紹介します。

 

	支給対象	補助額
浜松市空き家解体補助金 （浜松市空家等除却促進事業費補助金）	浜松市内にある空き家に対して、 所定の条件を満たした場合 ※令和5年度の浜松市空き家解体補助金の申請受付は終了 ※令和6年度以降の実施及び内容については、 浜松市のHPをご確認ください。	解体費用の1/3 （最大50万円）を補助
静岡市空き家改修事業補助金交付制度	静岡市空き家情報バンクを利用し、 売買契約が締結された住宅に対し、 所定の条件を満たした場合	改修経費の9/10または1/2 （最大100万円）を補助
静岡市中山間地域移住者用 住宅改修事業補助金	静岡市中山間地域空き家情報バンクを利用し、 移住者のために住宅を改修する方に対して、 所定の条件を満たした場合	改修経費の9/10または1/2 （最大100万円）を補助
東伊豆町空き家バンク 登録物件改修支援事業	東伊豆町空き家バンクに登録されている物件を 購入した方に対して、所定の条件を満たした場合	改修費用の一部 （最大20万円）を補助

※ご紹介した補助金・助成金の情報は、2024年1月現在の内容です。最新情報については、各自治体の公式HPなどをご確認ください。

ここからは、遠鉄のリフォームが手がけた空き家リフォームの事例を紹介します。

施工内容	・リノベーション工事 ・間取り変更 ・内装一新工事 ・水回り設備工事 ・床暖房工
工事期間	3ヶ月
使用商材	・キッチン：LIXIL  アレスタ　W2400 ・浴室：タカラスタンダード プレデンシア　1616 ・洗面化粧台：TOTO オクターブ　W900 ・トイレ：TOTO ZJ ・ガス給湯器、床暖房：リンナイ ・建材、サッシ：LIXI
築年数	約40年
工事費用	約1,500万円

K様の実家に空き家があり、お子様が生まれることを機に空き家のリフォームをご計画されました。

もともとは、台所、リビング、居室、それぞれが区切られた昔ながらの間取りでしたが、お子様が生まれるため、お昼寝や遊んでいても、いつでも目に届く動線を意識した間取りプランにしました。

施工事例の詳細はこちら

施工内容	・キッチン ・浴室 ・洗面交換 ・床張替え、内装
工事期間	1.5ヶ月
使用商材	・キッチン（TOTO ミッテ） ・浴室（TOTO サザナ1216） ・洗面（TOTO オクターブW750） ・床（ノダ アートクチュール）
工事費用	390万円

以前住んでいた実家が空き家になっており、今は、地域のお祭りの際に友人が集まったり、親族が来たりした際に使用されていたS様。水まわり設備や内装の経年劣化により、暗い空間になっていたことを気にされていました。

集まる人達と一緒に、もっと明るく楽しめる空間にしたいとのご要望により、リフォームが実現しました。住居としてではなく定期的な使用を前提に、予算を抑えながらもご要望を満たすプランをご提案。設備と内装を一新し、明るく落ち着きのとれた空間へと生まれ変わりました。

施工事例の詳細はこちら

空き家をリフォームすることで、マイホームとして活用できるほか、賃貸や売却といった選択肢も広がります。しかし、空き家を放置してしまうと、固定資産税の増額や倒壊のリスクなど、デメリットが増えてしまうことも少なくありません。

空き家をリフォームする費用は、フルリフォームの場合、1,000万〜1,500万円からが目安ですが、自治体によっては補助金や助成金などが利用できる場合もあります。

空き家のリフォームをご検討中の方は、まずは信頼できるリフォーム会社に相談してみることから始めましょう。

遠鉄のリフォームでは、マイナスの資産をプラスに転じる「空き家活用ソリューション」をご提供しています。

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